小説

年間100冊読んでみて思ったこと②

・はじめに とうとう師走になってしまった。しかし今年もなんとか年間100冊を読むことができた。とはいえ、「100冊読んだ」なんて虚仮脅しに過ぎないと自分でも思う。一週間に大体3~4冊のペースで読んでいれば自然と一年間に90~120冊にはなるのだから、土…

サルトルの論争、丸山眞男、そして有川浩『明日の子供たち』

「飢えて死ぬ子供の前で文学は有効か?」 この有名な一節は、1964年にジャンポール・サルトルがLe Mondeのインタビューで「言葉」について発言したことであり、文学界をはじめとして論争を呼んだ話題だ。このことについて解釈を加えるなら、サルトルは文学を…