2015-01-01から1年間の記事一覧

年間100冊読んでみて思ったこと②

・はじめに とうとう師走になってしまった。しかし今年もなんとか年間100冊を読むことができた。とはいえ、「100冊読んだ」なんて虚仮脅しに過ぎないと自分でも思う。一週間に大体3~4冊のペースで読んでいれば自然と一年間に90~120冊にはなるのだから、土…

ファミレスから追い出されたオッサンの話

とりあえずのところ、僕たちの日常はそこそこ平和で、しかもわりと豊かで快適だと思う。この普通の日常は失われてはならないし、誰かに脅かされることはとても困ることである。これに賛同して頂ける読者の方々はこのまま読み進めてほしい。以下に述べる話の…

介入という名の暴力

暴力。それは一般的には物理的な「殴る」「蹴る」などになる。他には、いじめなどで用いられる「言葉の暴力」や(集団的という意味での)「数の暴力」、あるいは社会的な支配関係の構造を身体化させる「象徴的暴力」(P・ブルデュー)などがある。 ともかく…

自意識の社会

・「自分探し」から「着せ替える自分」へ 旅をしていると「自分探しですか?」と一度は聞かれる。しかし大抵の場合、それを聞いてくるのは年配の人で、若い人にとっては「自分探し」という言葉自体が死語に等しい。そもそも「自分」を探す対象として見ていな…

「夏目漱石における恋愛の倫理」

『三四郎』から『それから』『こころ』へ ・はじめに(問いそのものについて) 『三四郎』を読んでいる最中にとても気になった部分がある。それは小説のなかで美禰子が三四郎に向けた「われは我が咎を知る。我が罪は常に我が前にあり」(『三四郎』岩波文庫 …

教科書の小話

僕は小中高ずっと授業の時間が好きではなかった。 退屈でしかなかったし、板書を写すことすら億劫だった。予習・復習なんてもってのほか。だから当然テストの成績が良かったことはほとんどないし、それは大学生の今でも変わらない。基本的に「やらされる」こ…

本当の近況 旅としての独学

・はじめに 「自分を変えよう」 そう思って学問の扉を叩いてから1年半が経とうとしている。今回の記事は、とても個人的な振り返りに終始する。その理由は、春休みにやったことの振り返りを簡単にフェイスブックに書いたところ、意外にも「いいね」の数が30以…

春休みの読書感想文①

春休みが終盤に入ったので、この期間に読んだ本のうち4冊について感想と考えたことを書こうと思う。ちなみに、この記事はただの自己満足でしかなく、思いつきの文章でしかない、一介の読書人による暇つぶしである。 前回の『年間100冊読んでみて思ったこと』…

戦後70年、震災後4年、僕は人間22年目

「原点が存在する」 とても個人的な話からはじめたいと思う。 僕はもうすぐ22歳になる。あの3.11に22歳となる。そのことについて僕個人だけが何か特別な運命のような観念を抱くのは、控えめに言っても妄執が過ぎるというものだろう。しかし事実は事実であり…